こんにちは
就職活動が終わって内定をもらうと、企業からは「内定承諾書」が届きます。これはいったいどのような意図のある書類で、どんな拘束力があるのでしょう。

なんだかよくわからない契約書にサインをするのって不安ですよね。今回は内定承諾書についてご紹介します。

内定承諾書って何？

内定承諾書とは？

内定承諾書、内定誓約書というものは日本で就職活動をして内定をもらうと企業から学生にわたされる書類です。企業から学生に「あなたはわが社からきちんと内定が出ていますよ」と証明するものです。自分が入社したいと思ったらサインすることで、会社に自分はこの会社で働く気がありますよとアピールできるものでもあります。

学生側のメリット

日本では学生の早い段階から就職活動を始めるため、内定が出て何ヶ月も経ってから入社するというのが普通です。学生の側からいうと、内定が出てから入社まで数カ月間も連絡がないこともあるので、この書類は「あなたはこの会社に入る権利がありますよ」という証明書にもなるのです。

この安心感が学生にとっての一番のメリットです。

企業側のメリット

企業が出した「内定承諾書」にサインをしてくれるということは、少なくてもその時点では学生が自社に入ると心に決めてくれるということ。企業は毎年何人採用するという目標を決めていますので内定承諾をしてくれた時点で、あと何人採用すればいいのかがハッキリわかり、それに合った採用活動を行うことができます。

また、これにサインすることによって学生に「この会社にはいらなければいけない」という思いにさせることができる点がメリットです。後述するようにこの内定承諾書には「法的拘束力」はないですが、企業と学生の「約束」ですので安易な内定辞退は防げるのです。

サインするのが怖い

このように双方にメリットがある内定承諾書ではありますが、特に留学生にとってはよく分からない書類にサインしてしまうと何に使われるのかわからなくて怖い。と、感じることもあるでしょう。

しかし安心してください。日本の法律では、正式な入社日の14日前までに「辞退」の連絡をすれば問題なく内定辞退ができますし、それによって訴えられるということはありません（※注１）。ですのでこれを書いたからと言って何が起きても入社しなくてはならない、ということはありません。

ただし、あなたを信じて出してくれた内定ですから、書類にサインした後に内定辞退を伝える人事の人はがっかりして、何かきつい言葉を言うことはあるかもしれません。それは、仕方ないこととしてきちんと誠心誠意謝り、怒られましょう。

※注1内定前に会社の負担で入社を前提に資格を取得した場合や、会社のお金で海外の研修に入社を前提に受けていた場合などは「会社に不利益をもたらした」として損害賠償を求められることはあります。

まとめ

いかがだったでしょうか。
内定承諾書は企業が「あなたのことを採用しますよ」という約束の書類でもあり、あなたが「この企業に入りたいです」という意思表示をするものであります。しかし、求職者であるあなたに不利益をもたらすものではないため、あなたが「この会社で働きたい」と思うならばきちんとサインをしておくべきです。もちろん、多数の書類にとりあえずサインをしておくということはよくありませんので、本当に行きたいと思う会社だけにしておきましょうね。